はじめまして

はじめまして、浜口準之助でございます。このたびご縁があって、長谷川代表取締役のご依頼により、このブログを持たせていただくことになりました。どうかよろしくお願いします。まずは少々、自己紹介をさせていただきたいと思います(拙著「黄金サイクルと農耕民族型投資戦略」【パンローリング】の前書きからの抜粋)。

 私は大学を出て就職したしばらく後、あるきっかけで株式投資を始めて、この世界の魅力に取りつかれました。まあ根っからの凝り性なものですから、どんどんこの道にのめり込んで行き、そのうちになんとかこれを仕事にしたいと考え、本当に転職してしまいました。それ以降約十数年にわたり、機関投資家の株式ファンドマネージャーとして株式運用に従事しました。つまりスタートは皆さんと同じ、個人投資家だったわけです。

 ファンドマネージャーは、ものすごくやりがいのある仕事でしたよ。転職大成功、こんな面白いことをさせてもらって、しかも給料までもらってはバチがあたると、本気でそう思っていました。結果的にこの仕事が、非常に向いていたのだと思います。実際、成果も上がりましたしね。しかし2年くらいやっていると、やりがいがあるのはいいのですが、逆にある種の不安に取りつかれるようになりました。「ファンドマネージャーができなくなったらどうしようかな」「この仕事じゃなくなったら困るなあ」と。

 当時私が勤めていたのは銀行で、組織全体としては非常にゼネラリスト志向の強い職場でした。ジョブ・ローテーションたる人事異動は、2年から3年が通例です。そしてこれは当時の銀行組織特有のヒエラルキーに起因するのでしょう、ファンドマネージャーから人事部へ異動した人がいるというので、本人はさぞ失望していると思いきや決してそうではなく、人事部はエリートが集まる部署なのでこれは大出世だというんです。これには驚きましたね。私は、銀行員的な仕事をしたいとか支店長になりたいとかその手の想いはサラサラありませんでした。ゆえにファンドマネージャーにやりがいがあったその分、逆に自分の身分喪失が心配になり、何年かして突然ファンドマネージャーをはずされたらどうしようという恐怖に悩まされることになったわけです。

 でどうしたのかというと、以下の結論に達することで解決をはかりました。「じゃあ、できなくなったら個人投資家として売買をしよう」と。「会社の人事は自分ではコントロールできない。だから考えてもしょうがない。とりあえずファンドマネージャー時代に個人投資家にも有効なノウハウ蓄積をして行こう、そしてもし外れたら、そのときは蓄積したノウハウを使って自分の資産を運用しよう。『生涯一個人ファンドマネージャー』で行こう」と。この決意は正解でした。仕事にも多いにポジティブに作用しましたね。結果としてファンドマネージャーを十数年間続けることができ、その間に個人投資家向けの運用手法研究も継続でき、ひいては今後、このコーナーで説明できるようなノウハウ蓄積に至ったというわけです・・・・(続く)

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