浜口です。
「中国経済が悪化したことが、原油価格下落につながっている。」そんな説明がまことしやかになされますが、ほんとか?
中国では、原油の需要は落ちていない。原油価格の下落は、やっぱり供給サイドのほうにある。これはデータがあるんで、当方はそう考えますけどね。
一方で原油価格の下落が、「原油輸入国として世界一である中国」に大きなメリットをもたらしている。この点はあんまり指摘されていない、というか、見逃されている。そんな気がします。
ちなみに2015年の中国は、輸出が前年比3.4%減少したのに対し、輸入は15%と大きく減少と。結果、貿易黒字は史上最大の黒字水準と。これは原油価格下落の影響が大きいわけですね。 2016年度は、貿易黒字はさらに増えることでしょう。原油価格が去年よりもさらに下落してますからね。
加えてまた、中国の貿易黒字の増加は、元高要因でもありますよね。
中国の景気後退と原油価格の下落は、ともにネガティブな対応として、マーケットのリスク要因として捉えられがちですが…低水準の原油価格が中国にポジティブな影響をもたらし、景気が持ち直す。元安懸念も後退する。原油安の評価、今後はそんな風に変わっていく知れませんね。まぁマーケットのセンチメント次第というところでしょうか。
う~む。ターニングポイントが、来るのか来ないのか・・・一応楽しみではあるな。