新日鉄・重工の新高値と朝鮮人参相場

浜口です。先週、特に7月19日(木)、20日(金)の株式市場でシンボリックだったのは、新日鉄・三菱重工の新高値でしょうね。

足元では短期的なパフォーマンスを求め、これら銘柄を中心とした大型銘柄に運用資金が集中している一方、新興市場から資金流出が起こっているのでしょう。

新興市場には、「朝鮮人参相場」という言葉がイメージされます。朝鮮人参を一度作るとその畑は最低3年は休ませなければならないといいます。朝鮮人参はそのくらい畑の養分を全て吸い上げてしまい畑が痩せてしまうためです。以前、80年代後半から90年段前半に吉田虎禅氏がこのことばをよく使い、相場を説明されていましたね。

新興市場銘柄はライブドアショック以降のバリュエーション調整はほぼ終了したものの、足元では朝鮮人参相場、日柄調整中と認識しています。短期的な投機資金が新日鉄・重工に入り続けた場合(当面はおそらくそうなると予想しますが)、需給面から短期的には東証一部株価と逆相関になる展開もあるかもしれませんね。

両者のハザマにある東証一部上場低位株の株価は、海運株のように一部に投機化する銘柄があるも、総じては、新興市場銘柄にひきづられる展開、ジリ貧といったところでしょうか。当面のこれら銘柄の株価については、目先的には「相場のご機嫌次第」と思っています。新興市場銘柄にひきづらるシナリオもあるし、大型株の株価上昇の裾野が広がり出遅れ銘柄の循環物色の展開になるシナリオもあります。おそらくは前者シナリオが目先的に発生し、早晩後者シナリオにバトンタッチし、これがかなりの期間、大きなスケールで続くという可能性が高いのでしょう。

まあ、以上は酔狂の戯言相場観と受け止めてください。そもそも「予測はあたらないので、予測にベットする運用はしない。予測を外して自滅した人の分をいただく」というのが私の運用方針の根幹です。私は、自分の予測が良く当たると思い上がるほど未熟ではありません(実際にはおメデタイことに、こういう未熟な大人が多いのが現実ですが)。

実際に株式投資をする立場たる当方のスタンスに、変化はありません。「低位バリュー株の出番待ち・人気化待ち」「資金が出来たら乗せ」「上がりだしても当分ポジションを持続」の方針継続です。あいかわらず「待てばお金」、つまり「待つこと持続することが資産産増加の要件」と思っています。一方で待てないミーちゃんハーちゃんが堪え性なく投資戦略を貫けず脱落する、これも良く見られる光景ですね。仕方がないことです。

ここから重工に飛び乗る「お熱いのがお好き」な向きもあるのでしょうが、850円台で買って1000円で売る・・・・何%の儲けですか?その程度の儲けを期待して買うのですか?一方で外れるリスクはどうなんですか?と私なら思ってしまいますね。まあ運用の流儀の違いなので、「空中戦」が得意な人にケチをつける気も権利もありませんが(実際、上手な人は首尾よくトレーディングしますしね)。当方は、PBR1倍割れ銘柄の分散投資ポートフォリオにラッキーにも組み入れた300円割れの重工は、天井まで付き合うつもりですが。

とは言ってみたものの、このタイミングでは、重工の新高値は乗せたくなるな!ムラムラと・・買ってしまおうかな??・・・買って楽になろうかな・・・
これは冗談です(笑)。半分本気ですがもちろん思い留まります。でも強烈に買いたくなる日足チャートですよね、確かに。欲望を押さえ込むのって、本当にツライですよね(笑)。男ですからね(?)。

取り留めがなくなりました。この辺で。

Comments

  1. 低位バリュー株投資に徹して、1年半、わたしも重工を安値で買っています。
    今売れば当然利確しますが
    売りのタイミングはどうすべきでしょうか。
    勉強すべき本などありましたらお教えいただきたいのですが。
    ここで売り場をうんぬんというのは欲深いことでしょうか。

rao にコメントする コメントをキャンセル

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)