浜口です。
今日は、アナリスト資格について、お話しましょう。
私の名刺には、「社団法人日本証券アナリスト協会検定会員」なる記載があります。
もうずいぶん前、1989年に試験に受かり、この資格を得ました。運用の世界で生き残る
ためには、業界で有力な資格を取っておいたほうが有利と判断される中、該当しそうな
対象は、これが唯一のものでした。同じように考える輩は多かったようで、同業の人間は、
みなこぞって受けていました。中には結構苦戦し、数年に渡り受験している人もいました。
80年代後半、アナリスト試験制度が出来た頃には、合格するとかなりハクがついたものです。当時はこれが決め手になり、海外の大学にMBA取得で派遣されたなんて人もいました。米国ではアナリストは公認の試験です(CFA・・・Certified Financial Analyst)。日本でもうまくいけば国家試験となり、司法試験、会計士試験に次ぐ資格になるんじゃないかとハヤす向きもかつてはあったのですが、そうはなりませんでしたね。
残念なことに現在では、ファンドマネージャー・アナリストの間では、「持っていて普通」「持っていないと肩身が狭い」といったレベルのものになってしまいました。
現状では、合格者が多く供給され過ぎな印象。ずいぶんと受験者の裾野が広がったもんです。私が以前所属していた信託銀行では、企画・営業部門も含め、広い意味での運用セクションに所属するためには、アナリスト資格が必須との条件があるようですから。
あと最近では、会計・簿記学校でアナリスト試験の講座があるようですね。時代は変わったものです。
でもね、多くが志願するようになると、それほどの「うまみ」は残っていない。一方でその前に資格を取ると、先行者メリット(?)を享受できる。「後追いはうまくない」という点では、相場と同じベクトルにあるような気がしてきますね。
でも、ここで勉強したことは、役に立ってはいますけどね。株式運用についていろいろなことを
考える基礎的な知識として。
今回はこの辺で。次回に続きます。
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