人形町「笹新」、そして林輝太郎先生

人形町はとても好きな街だ。上品な下町風情というべきなのだろうか、そんな雰囲気を残したお店がたくさん残っている。今では飲食店は供給過剰状態なので、顧客からすれば嬉しい限り。この地域は以前は由緒ある飲み屋街だったのだろう。娯楽スポットは今では浜町側に明治座があるぐらいだが、昔は吉原も近くにあった。明暦の大火で引越しをしたそうだが・・・。

「笹新」はそんな日本橋人形町、甘酒横丁の最初の路地の角にある。昭和40年代にトリップしたような素晴らしい佇まいの居酒屋だ。五時開店だが、30分もすれば狭い店内はすぐ満員になってしまう人気店でもある。

この店には、何度も通っている。別に意識しているわけではないが、常に目上の男性と二人してきている(この日もそうだ)。この良さをわかってもらえるのは自分よりも年が上の知識人だと、無意識に感じているのかもしれない。

この店では、始めにポテトサラダを必ず頼むことにしている。これとサッポロの瓶ビール(生ビールは置いていない)が良く合う!この日はポテトサラダ以外に、野菜の筑前煮、カワハギの刺身、鶏肉ときのこの煮付け、イワシの煮物を頼んだ。いずれも秀逸!少しシャイな感じの板さんの料理は、天下一品だ。笹新は料理と昭和の雰囲気が売りの居酒屋である。私はこの居酒屋で、一献傾けながら、日本の戦後経済の歴史の話や株式市場・株式運用の話をするのが(聞くのが)、とても好きだ。

目上の男性といえば忘れることは出来ない、私が尊敬し師と仰ぐ、かの林輝太郎先生が長く事務所を開いていたのも人形町だ。

魚久という粕漬物屋の7Fにあった林輝太郎投資研究所には、何度も何度も通った。相場を行う上でいろいろと大切なことを、丁寧に教えてもらった。ある時林先生に、「あんたに教えることは、もうあまりないな」と言われたときは、嬉しいような淋しいような気がした。林先生、まだまだ教えていただきたいことはたくさんあるのですが・・・・。

林投資研究所の会報には、現在も執筆することがある。その関係で光栄にも先生からお中元をいただいた。お礼の電話をしたところお元気そうで、株式相場はどうですか?と当方が問うたところ、「これから暴騰すると思っているよ」との答えがあっさりと返ってきた。理由はなぜですか?などと野暮なことは聞かなかった(言うまでもないだろ?というムードだったので)。とても嬉しい気持ちになった・・・・。ありがたくて、目頭が熱くなってきた・・・・。

Comments

  1. 深田萌絵 says:

    林先生はお元気ですか!?
    また、飲みに行きましょうね!

  2. 平和不動産屋 says:

    林投資研究所会報、猫塾のぶんぶん強気講習会トークショー由来で書かせていただきます。
    平和不動産屋と申します。
    95%の方は、下手なので、(強気弱気に関係なく)常に利益にならない。
    しかし、目下、上げ相場だから、(バリュー株なら一層有利だが)程ほどの低位株を(投げずに)保有していれば、資金は、いずれ、何倍かになる。
    『火柱高』以前の時期に、上手に転がして兵隊の絶対数を増やせば、さらに資金は増える。
    しかしながら、少なくとも数千万円以上の資金がないと、脱サラできない。
    40代以上の投資家にとっては、最後のチャンスかもしれず、これを逃すのは、残念。
    私は、こんな感じで相場を張っております。
    >ある時林先生に、「あんたに教えることは、もうあまりないな」と言われたときは、嬉しいような淋しいような気がした。
    ここの所、いいですね。(この一行がお伝えしたかった事です)
    私は、人形町のビルのドアの前に立って、「(大切な事は、先生の本で知ったのだから)小豆相場で儲けてから、お邪魔することにしよう」と遠慮した事があります。20年も前の事です。今度の相場で、ある程度の資金になったら、お邪魔させて頂こうかと考えています。腕前が上がったわけでは、ないですが…。と、それ以前に、まだ資金が何倍かになったわけでもないのですが…。
    お読み捨て下さい。(ご迷惑な全くの一方的な私信ですので。)

Speak Your Mind

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)