夕凪さんの「特金のドレッシング買い」について

浜口です。夕凪さんが9月20日付で書かれていた、「特金のドレッシング買い」について、実は小生、以前に数年に渡り特金を運用しておりましたので、その経験から少々書かせていただきます。

まず結論ですが、基本的にこの手のドレッシング買いというのは、現実には非常に少ないと思いますよ。

まず3/20 と 9/20というのは特金の決算日でしょうが、少なくともこれに向けてドレッシングすることは考えづらいです。

特金は、一般的な特金と年金特金とに分かれます。一般的な株式特金の場合は、決算日までにキャッシュ化するケースが多いんですね(ファンドにより事情は異なるとは思いますが)。以上から、ドレッシングという概念は当てはまらないと思います。

一方で年金特金の場合も、ドレッシングをしているということは、まずないと思います。また百歩譲ってドレッシングをするにしても、これは9月末もしくは3月末の株式時価に対してでしょうね。

むりやりドレッシングをしても、次の期の運用にしわ寄せが来るだけです。ドレッシングのために高値まで買いあがった玉は、翌日からただちに評価損になってしまうことがほぼ必定です。パフォーマンス競争が厳しい中、正気なファンドマネージャーで一時的なパフォーマンスの繕いのためにドレッシングをする人がいるとは思えませんけどね(がけっぷちの人は知りませんが(笑)。

また、期末にかけて買いあがるようなことをすれば、運用報告書に当然それがでることになるので、そのようなズルをスポンサー(年金基金等)が見逃すわけがありません。彼らには、運用の評価コンサルも味方についていますので。プロの運用は、そんなに甘いものではないですよね。

株式のドレッシングというのは、80年代の証券会社の営業特金の話ではないですかね。この時代はおおらかでしたから(笑)。

ドレッシングとかその手の話は、マスコミやセルサイドからの憶測の話が多いですよね。常に。

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