浜口です。
ここのところいろいろな市場関係者と話をしていく中で、「なんでサブプライム問題がここまで大事になったかという点について、この人は十分理解していないな」と思わされるケースが実は結構あるんです。「いまさらながら」という話ではありますが、少しコメントを。
サブプライムローンは、借りた側と貸した側の問題。にもかかわらず、貸した側の銀行ばかりがサブプライム損失に頭を抱えている一方、借りた側が苦境に追い込まれたという話はあまり聞こえてこないと思いませんか??実はここが注目すべき点なんですね。ポイントは、日本の住宅ローンは基本的に「リコースローン」であるのに対し、サブプライムローンは「ノンリコースローン」である点です。
「リコースローン」は、担保に加え、申込み本人の年収や職業が審査要因になり、保証人が必要。もし返済不能になってしまった場合は担保が売却され、回収不足額があればその返済を要求され、本人の返済が不可能なら保証人に請求が来る・・・こんなシステムです。一方、「ノンリコースローン」は担保だけが審査要因であり、返済不能になった場合は融資対象の住宅不動産を手放すだけでOKなのです。
つまり米国は日本と異なり、サブプライムローンが返済できなくなれば、担保たる住宅を金融機関に差し出せばそれ以上の借金も棒引き、それでそれ以上の負担はないわけです。
次回で追加説明を。
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