すべての経済はバブルに通じる

浜口です。ある方から「最近『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書、小幡績著)という本を読んだのですが、正に浜口さんの投資手法を補強しているように思えました。」とのメッセージをいただいたもので、読んでみようと思い年末に購入しました。現在売れている本ですよね。

まだざっと読んだところですが、要旨は:
世界経済は、産業資本主義から金融資本主義へと変貌を遂げた。金融資本の増殖は加速するもので、この自己増殖はいわば金融資本の本能。収益機会を察知してそこへ飛んでいく。金融資本は収益に貪欲であり、それ故バブル発生は局地的に繰り返されてきた。今後もその繰り返しではないか?・・・といったあたりと考えます。

本の内容については、私も基本的にそのとおり、一読の価値ありと考えます。誤解を恐れずに言えば、「金余りが続くことを前提に、この世の中、日本株も循環的にミニバブルが発生する(相場になる)。以上から割安な状況で株式を買っておけば早晩、時間の問題で来るミニバブルの恩恵を享受できる」という楽観的な基本観を、私は根底に持っています。

本件に関するリスクは、ここもとの投資銀行崩壊等、レバレッジをかける人たちが減少することなんでしょうが・・・さあ、どうなるか??

この本、2008年8月15日が初版なので、執筆開始は、その2から3ヶ月前あたりでしょうか。世界経済はその後にさまざまな変化があったので、惜しむらくはあと4ヶ月原稿執筆が遅ければ、さらに充実した内容になったと思うのですが・・・著者の分析が的を射ているだけに、この点がやや残念。まあ本が好評のようなので、この方は早晩、続編をまた出版するかも知れませんね。

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