「アメリカの商業用不動産が下げ止まらないようだが、経済・株式市場は大丈夫なのか」という質問を投資家から受けることがよくあります。このままだと不動産下落⇒アメリカ金融機関の不良債権増加のネガティブスパイラルが進む一方ではないのかというんですね。
以下のように答えてます。「基本的にはご指摘の悪循環が続いているのでしょう。実際足元では、アメリカの地銀の破綻が高水準です。でもこのような中、昨年前半以降アメリカでは株価・REIT価格とも底打ちしている点をどう考えますか?
そしてラフに言えば、以下のような整理をしてます。」
1. 株価・REIT価格は実体経済に約半年先行
2. 不動産市況は、実体経済に約半年遅行
3. 不動産市況は、経済の遅行指標たる失業率との連動性が比較的高い。
4. ゆえに商業用不動産価格が下落しながらREIT価格が底打ちしている状況は、流れとしては不自然ではない。市場は不動産市況の最悪期を織り込んだとの解釈も可能。
「それでも相場が間違ってるというのであれば、空売りしたらいかがですか?」と最後に付け加えます。別に意地悪で言ってるんじゃない。実際、相場が行き過ぎる可能性は、常にありますんでね。
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