主要国の輸出依存度

浜口です。下記の通りNKさんから、日本がデフレ=円高?内の野村證券木内ストラテジストの意見に対し、コメントをいただいていました。これに対する情報提供ですが、米国の輸出依存度については、実際にはそれほど高くはないようです。

データとしては少々古いのですが、日本貿易会月報 2007年7.8合併号に2006年の主要国の輸出依存度が掲載されています。ご参考まで記します。

2006年の主要国の輸出依存度
(財の輸出金額/名目GDP)

シンガポール 205.9
タイ 63.4
チリ 39.5
ドイツ 38.4
韓国 37.2
中国 36.9
ロシア 29.8
フランス 21.9
イギリス 17.8
日本 14.8
アメリカ 7.8

出所:日本貿易会月報 2007年7.8合併号

ドイツは輸出依存度が高く、ここもとのユーロ安メリットは大きいことがわかる。日本は意外に低い。アメリカは7.8%。ちなみに1996年の数値は8.0%とほとんど変わっておらず、低位が続いています。

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円高はデフレが原因とか、あまりにデタラメな話だ。原因は米国が不景気になり始めると、円高にして米国の製造業の不振の緩和に使うためと、日本からの低金利の資金を取り込むためにおこなうためなのだ。ヘッジファンドと米国政府は景気が悪くなるとあうんの呼吸で円高にするということだ。中国がなぜあれほどまでに元高を嫌うか、よく考えてみてもらいたい。この4年間で日本は為替が30%も切り上げられれば、輸出企業がどれほど苦しむか、わかっていない。逆に為替が切り下げられたほうは、どれだけ楽になるか。

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