浜口です。
先週、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2011年3月期決算で、約1400億円の最終赤字を計上するとの報道がありました。下にニュース内容を貼り付けておきますが、「累計の取引総額は、(中略)想定元本(名目上の元本)ベースで約130兆円に上った」というのに、当方は驚いた。桁が3つか4つ、違うんじゃないか?と。
約130兆円・・・デリバティブ取引で、両建て的な建て玉・売買が何重にも何重にも発生してるんでしょうが、それにしても、常軌を逸した張り方だったんでしょうね。
だって、約1400億円は、約130兆円の0.1%強に過ぎないでしょう?なんというポジションの持ち方。。。約130兆円って。。。そもそも、良くもそんな流動性が、市場にあったもんだな。あるいは、決め商いしたもんだな。
社長は引責辞任と報道されてるが、この巨額のポジションの存在、社長さん、知ってたのかな?
三菱モルガン証券、最終赤字1400億円に 11年3月期
デリバティブで評価損膨らむ
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2011年3月期決算で、約1400億円の最終赤字を計上することが明らかになった。流動性の低いデリバティブ(金融派生商品)の評価損が膨らんだほか、財務改善に向けたリストラ費用がかさんだ。グループの証券持ち株会社が300億円の増資を引き受けて支援するが、親会社の三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は11年3月期の最終利益目標を維持する。
三菱モルガン証券は21日、11年3月期の最終赤字と増資計画などを発表する。証券取引等監視委員会は現在、同証券の検査を実施中。検査終了後に報告命令を発動し、巨額損失発生の経緯などを究明する方針だ。
損失の主因となったのは「スワップション」と呼ばれるデリバティブ取引。固定金利と変動金利を交換する権利を売買する複雑な金融商品だ。同証券は10年2月以降、この商品を売買。累計の取引総額は実際に受け渡しする現金を計算するために試算した想定元本(名目上の元本)ベースで約130兆円に上った。
すでに米金融大手モルガン・スタンレーが同商品を引き取ることで取引を清算したが、11年3月期に約800億円の損失を計上する。
三菱モルガン証券は財務基盤を強化するため、300億円の第三者割当増資を実施。グループの証券持ち株会社である三菱UFJ証券ホールディングスが全額を引き受けて資本支援する。
この結果、三菱UFJ証券ホールディングスの11年3月期決算は最終損益が約500億円の赤字となる見通しだ。
証券持ち株会社の親会社である三菱UFJフィナンシャル・グループはこの500億円の損失を連結決算に反映する。ただ、すでに業績に織り込み済みで、11年3月期に計画していた5000億円の最終利益目標は維持する。
2011年4月23日
デリバティブ損失、想定元本が約130兆円とは??
投資日記ステーションの更新情報を受け取る
Facebookページで最新情報をお知らせしていきますのでぜひご参加下さい。
Speak Your Mind