浜口です。
最近投資環境の講演会を行っていると、金利上昇=銀行株高と考えていいのか?と尋ねられることがあります。
当方は現状はその理解で正しいと答えています。
まずは一般論。好景気に伴う金利上昇は多くの場合、長短スプレッド拡大を伴う。これは銀行の収益改善要因になるので、銀行株にとってポジティブ。一方で銀行は普段は国債を大量に保有しているので、金利上昇は債券の値下がり要因となり、こちらはネガティブ。トータルでは金利上昇は銀行株にとってややポジティブと言う判断になるんだと思います。
ところが現状は、このネガティブ要因が極めて限定的。銀行が保有している債券は、日米とも中央銀行によりかなりの部分買い取られている。従って金利上昇=スプレッド =銀行の収益拡大と言う部分がストレートに聞いてくる、鮮明化していると言うことですよね。
中央銀行、日本においては日銀による銀行保有債券の買い取りは、こんな経路によっても、金利上昇=銀行株高となるシナリオをもたらす。実際の金利上昇がなくても、金利底打ち、上昇期待が発生すれば、銀行株の株価にポジティブな影響もたらす。そんな理解でいいんでしょうね。
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