浜口です。みずほ証券のエコノミストである北野一さんが、こんなタイトルのレポートを出されてますね。
「銀行員は生き残れるか」(浪川攻/悟空出版/2019年)を読んでの感想文という位置づけ。これは備忘録入りかな。
北野さんも当方も銀行出身。だからこの辺については、リアルに感じるところ、あるんですよね。
レポートの赤線の部分ですが。確かに、銀行のカンバンが絶大だった時期はあった。財務省が大蔵省と呼ばれていた時代から、銀行は護送船団方式のもと、「身分」が守られていましたからね。このかつての護送船団方式を考えると、今の日銀のマイナス金利政策は、隔世の感がありますね。
結論はレポートの要約にある通りなんですが、この後に書かれているレポートに重要な記述があった。これも抜粋させていただきますね。
本部エリートからプロフェッショナルへ
銀行が生き残るためには、本部エリートが君臨する「旧態依然とした人事制度や組織体制を大刷新し、営業現場の価値をきちんと認識したプロフェッショナルたちの仕事集団」(浪川)へと銀行を変革していかねばならない。プロフェッショナルとは簡単に言うと、会社を辞めることができる人間だ。銀行本部に対する反論がタブーになってしまうのは、辞めることができる銀行員が少ないからだ。辞めることができない従業員をマネジメントするのは簡単だ。人生を人質に取っているようなものだ。だから、本部エリートが「楽」をしようと思えば、プロフェッショナルを作らなければ良い。。3年程度のローテーションを繰り返せばいいのだ。その結果プロフェッショナルは育たず、マネジメント能力も失われるというという「悪しき均衡」が生まれる。
なるほど、辛口だが・・・北野さんはこんな整理をされるんですね。参考になるな。もともと製造業から会社員生活をスタートさせた当方、「銀行とは本部主導型の新興宗教集団」と感じたことは多々あったけどな。同じ事象に対する受け止めなんだろうな。
さて、私の銀行体験はといえば。少し感情的に行きますね。:
私は銀行が嫌いなわけでは決してない。というより大好きだった。私が長きに渡り所属していたのは、大多数の銀行員とは異なり、プロフェッショナルたるファンドマネージャー部門だったから。私は銀行で、人生の転換点をGetすることができた。懐かしい・・・かつて所属していた信託銀行、そして運用部門の先輩・仲間たち。私の心のふるさとです。
特に先輩たちは、相場好きながら未熟な私を、より高い次元から指導してくださった。それもとてもフレンドリーに。アフター5も含め、教えてくださった。おかげで私は、それまで未知の分野を知り、資産運用において、成長させてもらったと思う。1987年から2002年にかけて。その中でも特に1980年代後半。この期間は私の人生を変えた。他のなにものに代えられない、貴重な体験をさせてもらった。
人生は出会いですね。この時の諸先輩がたには、心から感謝してます。私が所属した信託銀行の運用部門に限っては、古典的な銀行部門とは真逆だった。それだけは誓って申し上げたいのです。
まあ・・銀行で私がいたような幸せな部門は、どうだろ。信託銀行で全体の3%前後?メガバンクでは・・・わからないが。
う~む、クールダウンしましょう。銀行、全般として。これから良い塩梅に変われるといいんだが。どうなるか。
取り留めがなくなりましたね。この辺で。
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