浜口です。山師さんから、以下の質問をいただきました。コメントします。
>黄金サイクルの元になる景気循環というのは、どのような場合に乱されるのでしょうか?
>先生は著書の中では、大地震を挙げられておられますが、例えば、世界大戦や中東戦争
>の時などは、どうだったのでしょうか?差し支えなければ、教えていただけないでしょうか?
拙著で書いている黄金サイクルとは、設備投資循環と建設投資循環がともに
右肩上がりの時期のことを指します。第一のサイクルはいざなぎ景気にかけて、第二のサイクルは
平成景気にかけて発生しています。
以上は戦後の話なので、阻害要因として世界大戦は当てはまりません。また中東戦争の時期は1973年以降であり、当サイクルの上向き局面からはずれる時期なので、これも当てはまりません。
設備投資循環と建設投資循環がともに右肩上がりになるような景気循環を乱す要因としては、
第二の関東大震災以外に、海外発の世界同時不況が考えられます。
リスクシナリオになりますが、サブプライム問題による米国のマイナス成長と、新興国の景気減速が同時に起こるようなケースのイメージですかね。
現状では、そこまではいってないでしょう。IMFによる1月末の調査では、サブプライムによる下方修正があったとはいえ、2008年米国経済は1.8%の成長、新興国は6.9%の成長が見込まれています。まだ下方修正はあるかもしれませんが、世界同時不況というには遠い状況です。
早速教えていただき、ありがとうございます。
>以上は戦後の話なので、阻害要因として世界大戦は当てはまりません。
戦前にまで遡って、設備投資循環と建設投資循環を調べられる方法は無いのでしょうか?
もし、あれば、自分で調べてみたいのですが。
巷では経済に対する悲観的な見方が色々と出ていますが、(バブル崩壊後、ずっとそうでしたが)先生は楽観的見方をされておられるようなので、ちょっと訊きづらかったですが。(笑)
私には当然どうなるかは判りませんが、ある程度そのような心積もりもしておこうと思い、質問させていただきました。
ちょっと場違いかな、と気が引けますが、よろしくお願いします。