浜口です。現在あまた存在するエコノミストの中で、最も強気な見方をしている部類に入ると思われる意見を紹介します。景気循環論分析の第一人者、嶋中雄二三菱UFJ証券景気循環研究所長です。
三菱UFJ証券HPに掲載の「嶋中雄二の景気サイクル最前線」2008年12月22日付レポートの中で、日本株の動揺は09年1-3月まで続くが、時間の問題で、「金融相場」「不景気の株高」現象が眼前に展開されるとしています。現在は1987年のブラックマンデー後のトリプルメリット(円高・金利低下・原油安)の条件まで揃っているとのこと。
ちなみに当方、嶋中氏のご意見は、1980年代、氏が三和総研にいらした時代から参考にさせていただいてます。当然ですが、こんな強気は初めてです。
私の意見??80年代のトリプルメリットと今回とで大きく違う点は、当時は低金利でかつ金余り、お金が大量に動いていたところ。今回は低金利ながら、現状お金の流れは超低調ですからね。氏のシナリオ実現については、この点が今後どうなるかがポイントでしょうかね。
氏の大きな誤りは原油安と読んでいる点です。余ったお金は大量に印刷された株券や債権には向かわず、商品に向かいます。現実時に金は900ドルを超えましたし、穀物や原油も底堅く上がってきています。