浜口です。
武者リサーチのこのレポート内容、大変興味深いものがありました。経緯については、写真にありますこのレポートの第一、第二段落をお読みいただきたいのですが、ここで紹介されている「ザ・セカンド・マシン・エイジを考える」に関連して武者さんがコメントしている内容がとても興味深いので、ちょっと要点を列記してみますね。一部、当方が加筆してます。
・第一次産業革命は今から200年前に起こった。蒸気機関等の発明によって、その動力がどんどん普及し、人間や馬の筋肉労働が機械に置き換えられた。この第一次産業革命により、われわれは非常に高度な文明生活を享受することができるようになりました。生産性が劇的に高まりました。
・今後期待される第二次産業革命は何かというと、いよいよ筋肉ではなくて、人間の頭脳機会が代替する時代に入ったというのが趣旨です。ロボットや人工頭脳あるいはスマートフォンやクラウドコンピューティングなど様々な現在のシステムが、人間が今まで果たしていた頭脳労働をも代替してしまう。この顕著な例は自動車の自動運転です。やはり生産性が劇的に高まるでしょう。
・100年前の我々の先祖には、日曜日なんてありませんでした。お休みは盆暮れだけ。しかし今から数十年前に日曜日が休みになり、そして土曜日が半休になったのは戦後のこと。そしてここ数十年の間に月に1回土曜日が休みになり、今では完全に土曜日が休みになり、そして国民の祝日も増えてきました。生産性が劇的に高まってきたからです。
・もう少し短い期間の例でいえば、例えば30年前、経理処理だとか販売データは全部手書きで、そろばんで計算していた。こういう事は、今は行われていない。
また今から200年前は、米国では74%が農民でした。現在は2%です。つまり100人のうち72人が農民でなくなったと言うことです。たったの2名でできるという事は、やはり生産性が劇的に高まったから故ということですね。
・しかしこの例で言うと、農民でなくなった72名が失業しているわけではない。 IT産業など、新たに勃興してきた産業に吸収された。新たな需要創造・イノベーションによって雇用が生まれ、低い失業率が維持された。
・生産性の向上により、企業の資本余剰はいずれ賃金上昇、株主還元、株価上昇となって消費を拡大させ、人々のライフスタイルは一段の高みに引き上げられるだろう。
当方もこの本、読んでみようかな。そんな気にさせられましたね。