Sell in Mayが気にはなるが・・・

浜口です。
最近すっかり定着した感のある、「Sell in May」。今年もいよいよ、この時期を迎えようとしている。昨年の日本株のとりあえず高値が5月であったこともあるのか、マスコミや雑誌経由で、「Sell in May」が盛んに喧伝されている。
今年に関しては、日本株は5月に向け上昇しておらず、一方で今後の政策期待(法人実効税率の引き下げ、日銀の金融緩和)ゆえ、アメリカ株が崩れないことを前提に、それほど心配は要らないと考えるが・・・・あるとすれば、アメリカ株発だろうな。可能性は高いとは、思わないが・・・・
まあそもそも、「Sell in May」は経験則、アノマリーの話。予測自体が意味がない。相場が下がりやすいという季節性、傾向の話だから。
まあ・・・買いから入っている人はポジションを軽くするのか、それとも昨今、あまりにも「Sell in May」が言われすぎているので、「This time,it’s different」と考えるべきか・・・自分で考えるしか、ないな。5月にかけ、全体としては既にそこそこ調整している日本株が、さらにここから下がるものなのか?という気も、しないではないが。
当方?・・・これから考えます。取り留めがなく、かつ、歯切れが悪くてすいませんが、この辺で。

消費税上げに伴う便乗値上げが散見される・・・

浜口です。
気のせいでしょうか?4月以降、消費税上げに伴う便乗値上げが散見される・・・そんなように思えてなりません。どうでしょうか?
一例ですが、当方たまに、鍼治療に行く。保険がきくので、1回1000円なんですが、それが1100円に値上がりしている。理由を尋ねると、「消費税増税と、あとは鍼自体の値段が上がっているので、それを転嫁させた」という、妙な答えが返ってきた。要は便乗値上げですよね。
少し前まで言われていたこと。これは当方の大阪別宅近くの話。この辺りは、飲食店の競争が激しい。「消費税3%増税?それを転嫁することは、とてもじゃないが出来ないだろうな。他店もしないだろうし。困ったな。当店もぼちぼち潮時。店を畳むか・・・・」そんなこと、言われていたんだが、そんなムードではなくなってきた気もする。東京はそのあたり、どうなんだろうか?
現状、消費者物価上昇率の市場の見通しの平均値は、2015年4-6月期で、プラス0.93%程度でしょうか。これであれば、日銀の追加緩和が期待できる。
これが、消費税増税に伴う便乗値上げにより、物価上昇率が2%を越えてしまうと、金融緩和どころではなくなる。この場合、どうなるのか。
楽観的なシナリオは・・・便乗値上げにより、物価上昇率は2%を越え、名目GDP 成長率は3%超になる。15年デフレが解消され、日本経済、ひいては株式市場が正常化する。便乗値上げをした企業は、当然、増益基調を辿る。メデタシメデタシ。
う~む。そんな結論で片付けていいんだろうか。ちょっと違う気がするが・・・・どうなるか?

三井住友信託銀行、日本株、海外からの運用受託2兆円に

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浜口です。またも日経ヴェリタス、4月13日付け版から。
三井住友信託銀行、日本株、海外からの運用受託2兆円にと。三井住友信託の副社長は、日経ヴェリタスのインタビューで、海外投資家から運用を受託する日本株の残高を、2018年度までに現在の3倍強の2兆円に強に増やす方針を明らかにしたと。日本株の個別銘柄選択に強みと。
以前から当方、考えてるんですが・・・・餅は餅屋。アメリカ株の運用が得意なのは、やはりアメリカ人の投資家。一方で日本株の運用が得意なのは、やはり日本人なんだよな。
一部に、妙な外人コンプレックスを持っている人たちがいる。アメリカ人の方が日本株の運用力、上だと思ってる・・・・これは明確に誤解でしょう。だからこそ、かかる三井住友信託に対するニーズがあるわけですね。これが証左、なんですって。
もっと素直に。外人投資家のほうがなんでも上手いなんて・・・いびつなコンプレックス、持たないほうが得策ですよ。
さて余談だが…
これからも、三井住友信託には、頑張ってほしい。この銀行、いろんな信託銀行が寄り集まって出来たんだが・・・当方も実は以前、その中の一社でね。15年に渡り、日本株のファンドマネージャー、やっていた。合併でいろいろあったが・・・今となっては愛着、あるんだよな。当方をファンドマネージャーとして起用してくれたからこそ、現在の自分がある。当方、恩を感じてる。
1987年。ブラックマンデーがあった年に、当方はファンドマネージャーになった。その時の先輩とは今も、10月19日が近くなると、「ブラックマンデーの宴」と称して、一献、傾けてる。「あのころの相場は凄ったな・・・」なんてね。想い出話に、花を咲かせながら。
どうか、日本一、株式の運用力のある信託銀行として、君臨してほしい・・・う~む。感情的で実にすいませんが、当方、この記事見て、胸がキュンとした。
三井住友信託銀行、ガンバってな。

英ISA、非課税枠が拡充。日本も追随?

浜口です。
おはようございます。
今日は、CMEの先物が安いな。ちょっと気になるが…
さて、それはそれとして、日本株の長期的な需給の話を。
3週間ぐらい前の日経新聞夕刊に、「英ISA、非課税枠が拡充」との、注目すべき記事があったと思います。以下に要点を。
・ 英国政府は株式投資や預金などに一定の非課税枠を設ける個人貯蓄口座(ISA) の制度を大幅に拡充する。7月以降、非課税枠を年15,000ポンド(約253万円)と現行の12,500ポンドから約3割増額する。利便性を高め、国民の資産形成を促す。
・ 日本のNISAの非課税枠は年百万円で、個人投資家や金融界からは枠拡大を求める声が根強い。今回の英ISAの拡充で、「本家」との差は2.5倍と、一段と開くことになり、日本の制度改革論の呼び水となりそうだ。
これは良い話。この方向性が進めば、「貯蓄から投資へ」の動きがさらに加速し、日本株にとって需給面でプラス材料になる事は明らか。楽しみだ。

放置できない国内投資家の不在

浜口です。
またも日経ヴェリタスの記事から。4月6日付け。前田編集委員による、「放置できない国内投資家の不在」。その通りだなと思いましたね。ご参考まで、以下に要点を、書いておきます。
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①株式市場での外人投資家の影響力が、「過去最高水準」とて言ってもいいほどに強まっている。2013年は52週のうち外人投資家の買えば上がり売れば下がる週が45週を数え、14年に入っても似たような状況。
②写真内のグラフのうち青線は、売買代金に占める外国人のシェア、足元で60%越え。紫の線は外人の売買動向と日経平均の方向が一致した割合で、やはり足元で80%越え。グラフから見て取れる通り、いずれも趨勢的に上昇中。
③「勤務先の就業規則等で株式投資をできない人も多いなど、日本の株式投資環境は異常」(大手証券OB )との声もある。そろそろ国内投資家の株式投資の手を縛る制度や慣習を総合的に見直すべきではないだろうか。
特に締めくくりの③は、当方も全く同感ですね。当方も運用会社にいるため、個人の株式売買に制限がついている。ETF以外の株式売買には許可が必要で、現物株の6ヶ月以内の売買は、不可。
困ったもんだ。まあ当分の間、この規制の範囲内で株式投資を行っていくが・・・・

世界のマネーが狙う東京

浜口です。
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これは3月30日付けの日経ヴェリタスに掲載されてた,、藤田勉シティグループ証券副会長のコメント。主旨は写真にある通りですが、共感できましたね。
右下、黄色のラインマーカーを引いているところがポイント。ご参考まで、以下に要点を、書いておきます。
・不動産、REIT、 電鉄など典型的な内需関連株や、銀行、証券などの金融株の株価上昇は13年5月前後がピークになっている。その後、特に銀行と証券は、株価が大きく下げた。言い換えれば十分に休養をとったことになる。
・次の株価反転の契機が日銀の追加緩和やGP IF の日本株買いになるとすれば、前回同様、内需関連株や金融株が相場のリード役となるかもしれない。
・米国を中心とする世界景気の拡大、世界的なカネ余りを背景に、オリンピックとアベノミクスの恩恵を受ける日本株の上昇基調は変わらない。16年後半以降に日経平均株価は2万2000円前後に達すると予想している。

NISA絡みの投資銘柄として、武田薬品が人気No.1というが…

浜口です。
NISA絡みの投資銘柄として、武田薬品が人気No.1らしい。「どう思いますか?」と、尋ねられた。当方は、「私はその銘柄には投資しません」と答えました。以下に、そう考える理由を。
薬品株というのは、個人投資家が投資判断するには、あまりにも無理があると思う。開発し製造される薬が、マーケットで評価されるのか否か。投資家はなぜ、判断出来得るのでしょうか?出来ないと思うけどな。
機関投資家はどう判断するのか。やはり自分で判断出来る部分は、限定的。だからアナリストの意見に頼る。どの企業が勝ち組なのか。極端なことを言えば、有力アナリストの評価を鵜呑みにするしかない。
これ以外の業界、例えば海運株などの景気敏感株なら、世界の景気動向や株式市場動向、個別企業の経営戦略分析により、ある程度は株価の方向性がイメージできますよね。薬品株はそれが難しい。白い錠剤をじっと見つめても、それが売れるのかの判断はできない。
加えて、今の勝ち組企業が今後も勝ち組とは限らない。現在ヒットしている薬も、やがては特許切れジェネリック薬品に真似されて、安売りされる。
また日本でトップの武田薬品といえども、世界企業ランキングでは、ベスト10に入らない。これでは研究開発費に差がついてしまう。日米の研究者、頭脳が同等レベルだとしたら、研究開発費を桁違いに多くかけられる企業が勝ち組になる可能性が高い。常識的には、そう考えるべきですよね?
まあ、高齢化に伴い、薬品の市場が拡大する。これは間違いないだろうが・・・・薬品株投資は、当方は、興味ないな。NISAで投資を始めた人に、幸あれ・・・・

外国人の売り越しが気にはなるが…「リスクオフ」ではない

浜口です
当方、ここ一週間休暇をいただいてまして、山陰を旅行してました(いずれ、当ブログにもアップさせていただくと思いますが笑)。
その間、市場はあまり詳しくは見てなかったのですが、日本株、気味が悪い下げが続いてますね。ウクライナの問題とか米国の金利上昇懸念とか、色々後講釈がなされているようですがね。
日本株は、3月第2週(10~14日)の投資部門別売買動向によると、外国人が4週ぶりに売り越した。売越額は9752億円。世界的な株価大暴落のブラックマンデーがあった1987年10月以来の大きさで歴代2位の高水準だったと。この点が気になるが。
まあ、業績見通しからすれば、現在の日本株は割安。にもかかわらず、なんで外人が売ってくるのか。おそらくはヘッジファンドの相場観、ポジション調整によるところが大きいんでしょうが・・・・実際のところは、売っている本人にしかわからない。一生懸命考えても、これは無駄。考えに考えて、悪手を打つのがオチ。
為替はあまり動いてない。米国株式市場も下げ基調にあるわけではない。「リスクオフ」ではない。日本だけが売られている。
NYが崩れないことを前提に、売りたい向きが売り終れば、NY株式にさや寄せする展開と考えますが・・・どうなるか。
ご参考まで、例によって、NYとの比較チャートを、貼り付けておきますね。
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外人投資家が日本株の3割を保有

浜口です。
またも日経ヴェリタスの話で恐縮ですが…今週号、下記の記事が掲載されてましたよね。ちょっと、興味深かった。写真を。
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黄色のマーカーで塗ってあるところが重要ですが…ちょっと見にくいかな。下記を。
①外人投資家の声は、実際に政策を動かし始めている。「金融版成長戦略」に盛り込まれたGPIF の運用改革。資産配分が国債に偏っている部分を改め、株式への投資を増やすという内容。「外国人投資家の要望があったからという面は否定しない」。ある政府首脳はこう証言している。
②外人投資家の昨年の日本株買越額は15兆円に上り、外人の日本株を保有比率は年末時点で30%と過去最高を更新したもよう。
安倍政権は株高に下支えされてるという、現政権の特殊性。その中で、その中で外人投資家の様々な要求を取捨選択し、成長につなげようとする政治の動き。これは、欧米に学んで近代化を進めた明治時代の「維新」にもどこか重なる。
特に上記③がポイント。この政治の動きを、続けてほしいものです。当方は世の中、この記事の指摘、その線で動いていると考えますけどね。

富士重工の社長のキャラ・・かく、ありたいな。

浜口です。
これは、株式運用とは直接関係ない話なんでしょうが・・・今週の日経ヴェリタスに、富士重工の社長の記事が掲載されてましたよね。ちょっと、感銘を受けましたんで。写真を。
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黄色のマーカーで塗ってあるところを見てほしい。とはいえ、ちょっと見にくいかもしれませんね。下記の通りです。
社長としては年齢は比較的若いが、宴席を共にした財界の重鎮から、『吉永君とはまた飲みたいね』と、かわいがられるキャラクターの持ち主」と。
これ、大事なことですよね。社益につながるからな。
こういうキャラの社長がいるスバル、富士重工、素晴らしい会社だと思う。羨ましいな。当方も次の車、スバルにしてみようかな・・・そんな風に思わさせられた、そんな心温まる記事でしたね。
もちろん、こう言ってもらえる吉永社長自身、幸せな人だよな。おそらくは本田宗一郎も、こんな人だったんだろな…
意気に、感じる・・・当方もかく、ありたいな・・